イコールフッティングからイコールマッチングへの発想転換

以前ほど、制度やルールについて考える機会が減りましたが、最近、考えていることを書いてみようと思います。
福祉業界では、随分前から議論されているイコールフッティングですが、私の私見ですが、2015年に入ってしまった現在においては、イコールフッティングよりもイコールマッチングの議論の方が有意義なのではないかと考えています。
イコールフッティングとは、社会福祉法人と他法人との足並みを揃える意味を指しているのですが、具体的には、例えば、法人税や補助加算の問題が挙げられます。
全く同じ事業を同じ基準で行っている場合においても、社会福祉法人は事業税や法人税や固定資産税などすべての税が非課税ですが、株式会社やNPO法人には納税義務が生じています。
これまでに、社会福祉法人は非課税であり、他法人は課税なのだから、社会福祉法人の非課税制度を撤廃するか、他法人に納税負担分を補助加算するか、どちらかが効果的である議論もありました。
社会福祉法人は公益法人であり、少子化が進行して保育需要がなくなってしまって解散した際には資金は国へ戻るが、株式会社は株主に戻るという議論もありますが、そもそも解散するに至ってしまった時の内部留保の差はほとんど無いと予測するのが妥当であると思います。
どんな視点や議論があれど、この差は内部留保となって自己資本化し、最終的には法人の体力となって利用者への皺寄せとなって表面化してくる問題ですので、非常に重要な議論であることは間違いないと思います。
ただし、福祉業界に限った話ではありませんが、利用者目線で考えてみると、それはあくまでも裏側の問題であり、中身の問題であって、実際の利用にあたっては基準を満たしている以上は弊害はありません。
テレビは映れば良いのであって、テレビがどのような部品や仕組みを使って映しているかまでは、視聴者には関係のない話です。
よって、ここはイコールフッティングよりも、イコールマッチングの議論の方が有意義なのではないかと考えています。
イコールマッチングとは、これらを考えているうちに思いついた私の完全な造語ですが、提供側と受領側の希望が整合していることを意味します。
現在、たとえば認可保育所への申し込みは自治体となっていますが、これを小規模保育や事業所内保育と同様に直接契約にすることで、イコールマッチングが実現します。
今も、利用者の希望が通らないわけではありませんが、そのプロセスが不透明であり、プロセスを公開するコストも低くはないので現実的ではないとは思います。
しかしながら、ここで問題なのはプロセスが非公開であるがために利用者が準備をできないことにあります。
復職への準備ができないがために、そのコストの皺寄せが利用者に集まってしまいます。
ここは単純に、自分のタイミングで自分で申し込めるようにするだけで解決を図るのがベターなのではないかと考えています。
次に、今も昔も、保育事業者は一人でも多くの有能な保育士を確保しようと必死です。
特に、昨今の保育士不足の中、保育所においても、3歳児以上であれば幼稚園教諭が担当できるようになることで大きく解消に向かいます。
現在、幼稚園教諭資格者は一定の条件を満たせば保育士資格を大学などで取得する単位数を軽減している措置が取られているという議論もありますが、現実的に問題の解決にどれくらいのインパクトがあるほどの資格取得者がいるのか気になるところですが、今のところその実感はありません。
だからこそ、3歳児以上に限定して即効性を持たせることが重要であると考えます。
また、同様に海外資格の活用も考えられます。
0〜2歳児に関しては、たしかに専門知識が求められますが、3歳児以上となると、例えばヨーロッパ、中国、欧米などの教員資格の国際ライセンスの活用などは有効と考えます。
同時に、国際ライセンスによって、保育士資格の社会的価値も向上も測ることができます。
これからのグローバル化を考えると、国際ライセンス制度は検討する価値があるのではないかと考えます。
上記の直接契約と繋がりますが、こういった事情も踏まえて、利用者に選択を許可することで、イコールマッチングが実現してくるのではないかと考えており、既存の制度を打破するイコールフッティングを議論するよりも、有意義な議論になるのではないかと、そんなことを考えています。

 

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